詩歌いの井沢彩萌***私的アトランティス 


by ayamelody
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震災とみかん

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東京下町。
寂れたボロ家の、玄関先にみかんの木があって、

このみかん欲しいなぁ取ったら怒られるかなぁ

そう思って立ち止まって写真を撮ってみたら

ここのお宅の住人さん
(スェット上下に草履、いかにもという風貌の男性が)
コンビニ袋をぶら下げてちょうど帰って来て

「何の写真?」

と声をかけられた。
あっみかんの木の写真です。と答えてあたしがつっ立っていると

「珍しい?欲しいか?」と言って

お家に入って行って、2階のベランダから木に手を伸ばして
3つ、さっきのビニール袋に入れてあたしにくれた。

「お袋が小学生のとき、植えたらしいんだけど
いつの間にかこんなになった。食べても美味しくないと思うけど。」



小学生のときでした。

阪神淡路大震災はまさに“有り得なかった”出来事で
家族で倒れた高速道路の横を、リュックをしょって歩いたあの日。
絶対に忘れないであろう、あの日から16年。

失われた六千の数の魂は
どこをどう彷徨って、今どこに居るのかな。


翌翌年
小学校の卒業文集で、
あたしは震災のことと、命のこと、生きることを書きました。

おてんば&おちゃらけキャラだったあたしは
マジメ臭いのが苦手だったくせに
壮大なテーマを選んでしまったものです。
でも6年間の小学校生活を振り返って、書きたかったのはそのことでした。


単純に
「死んだ人の分まで、生きなきゃ!」
って何かあると思っていたし

自殺しちゃった人を見て
「死んだ人の分まで、生きなきゃ!」
って、あたし伝えなきゃって思ってました。
子供ながらに。

そんな単純なものではなかったのかもしれないけど。



今日の5時46分、
あたしはまだ夢の中にいました。

あったかい布団で眠っていたのです。
目覚めて、今日で16年だと思ったとき
布団ですやすや眠っていた事が。
そのことがなんだか奇跡のように思えてしまい
母親にメールをしました。


生きていることに感謝。
今日があることに感謝。

みかんを玄関に飾りました。



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by ayamelody | 2011-01-17 22:05 | off 私生活